透綾
すきや異読 すきあや
名詞
標準
thin silk material
文例 · 用例
無地かと思ふ紺の透綾に、緋縮緬の長襦袢、小柳繻子の帶しめて、褄の堅きまで愼ましきにも、姿のなよやかさ立ちまさり、打微笑みたる口紅さへ、常夏の花の化身に似たるかな。
— 泉鏡太郎 『婦人十一題』 青空文庫
雪白肌の透綾娘は、ちょっと浮気ものだというぜ。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
それで高帽子で、羽織がというと、縞の透綾を黒に染返したのに、五三の何か縫着紋で、少し丈不足というのを着て、お召が、阿波縮で、浅葱の唐縮緬の兵児帯を〆めてたわ。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
餘り結構な身なりではないが、義雄の餘り構はない棒じま透綾の羽織りの袖口に汗じみがあるなどには、却つて釣り合ひが取れてゐると思へた。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
千生はことし二十三で、男振りもまず中くらいであるが、磨いた顔を忌にてかてかと光らせて、眉毛を細く剃りつけ、見るから芸人を看板にかけているような気障な人体であったが、工面が悪くないので透綾の帷子に博多の帯、顔ばかりでなしに身装も光っていた。
— 岡本綺堂 『廿九日の牡丹餅』 青空文庫
縞の単衣に古びた透綾の夏羽織を着て、なかばはげた頭には帽子もかむらず、小使部屋からこっそりはいってきて、「清三はいましたか」と聞いた。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
詰襟の服を着けた、白縞の袴に透綾の羽織を着たさまざまの教員連が、校庭から門の方へぞろぞろ出て行く。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
透綾の羽織に白地の絣を着て、安い麦稈の帽子をかぶった清三の姿は、キリギリスが鳴いたり鈴虫がいい声をたてたり阜斯が飛び立ったりする土手の草路を急いで歩いて行った。
— 田山花袋 『田舎教師』 青空文庫
作例 · 標準
「真夏の茶会には、肌に張り付かず風を通す透綾の着物が何よりも重宝する」
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透綾の帯をきゅっと締めると、その軽やかさと涼しげな光沢が着姿を引き立ててくれる。
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伝統的な透綾の織り技術を守るため、若手の職人が師匠のもとで厳しい修行に励んでいる。
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