打目
うちめ
名詞
標準
文例 · 用例
座長は笑を帶びて我顏を打目守り、斷頭臺は築かれたりと耳語きて、道具方に相圖せり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
月清く波靜なる夜半に、獨り舟中にあるときは、ともすれば艫を搖す手のおのづから休み、澄み渡りて底深く生ふる藻のゆらめくさへ見ゆる水にきと目を注けて、瞬もせず打目守ることあり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
一行の後には、さきの乞丐の群猶隨ひ來り、皆目を※りて我等を打目守れり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
姫は我手を※りて、我面を打目守り、その事をば館の人々まだ一たびも我に告げざりき、さては我|族の御身に負ふ所はいと大いなりと宣給ひぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
金剛石と光を争ひし目は惜気も無く※りて時計の秒を刻むを打目戍れり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
可恐きまでに色を失へる貫一は空く隆三の面を打目戍るのみ。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
僕一人が悪者になれば、翁さん姨さんを始めお前の迷惑にもならずに打壊して了ふことは出来る、だからお前の心持を聞いた上で手段があるのだが、お前も適つて見る気は有るのかい」 貫一の眼はその全身の力を聚めて、思悩める宮が顔を鋭く打目戍れり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
彼は色を正して、満枝が独り興に乗じて盃を重ぬる体を打目戍れり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫