絵模
えかたぎ
名詞
標準
文例 · 用例
赤、緑、黄の美しい絵模様。
— 太宰治 『東京八景』 青空文庫
助七は、雪の上に大あぐらをかき、さちよの置き忘れた柳の絵模様の青い蛇の目傘を、焚火がわりに、ぼうぼう燃やしてあたっていた。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
助七は、雪の上に大あぐらをかき、さちよの置き忘れた柳の絵模様の青い蛇の目傘を、焚火がはりに、ぼうぼう燃やしてあたつてゐた。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
ロココ式の陶器の絵模様の感じのする、装飾的で愛くるしい美しい青年だつた。
— 岡本かの子 『川』 青空文庫
裙が落ちて、畳に颯と捌けると、薄色の壁に美しく濡蔦が搦んで絵模様、水の垂りそうな濡毛を、くっきりと肱で劃って、透通るように櫛を入れる。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
初冬だといふに小田原の丘はもう早春の絵模様である。
— 北原白秋 『蜜柑山散策』 青空文庫
それに犬の男根のような若芽の護謨苗や、浅緑の三尺バナナや、青くて柔かな豆の葉や、深い緑のトマトの葉、褐色の鳳梨やが、朱紅色の土の上に、まるで印度更紗のように、いやそれよりも生々しい極彩色の絵模様として綴られてあった。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
唐来とおぼしき金具造りの短檠にはあかあかとあかりがとぼされ、座にはきんらんのおしとねが二枚、蒔絵模様のけっこうやかなおタバコ盆には、馥郁として沈香入りの練り炭が小笠原流にほどよくいけられ、今は、ただもうそのお来客と城主伊豆守のご入来を待つばかりでした。
— 血染めの手形 『右門捕物帖』 青空文庫