崩れ立つ
くずれたつ
動詞
標準
文例 · 用例
鞭声粛々夜河を渡った彼の猛烈な謙信勢が暁の霧の晴間から雷火の落掛るように哄と斬入った時には、先ず大抵な者なら見ると直に崩れ立つところだが、流石は信玄勢のウムと堪えたところは豪快|淋漓で、斬立てられたには違無かろうが実に見上げたものだ。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
と、武士どもが崩れ立つ。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
一団になって遠捲きにしていた群衆の頭の上から、人と犬とが一度に落ちて来たのだから、ワァーッと言って崩れ立つ。
— 間の山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
「駄目だッ駄目だッ」 とそれに怯んだ者の弱音に、浮足立った烏合の群はしばらくジリジリに押し戻していたが、どッと崩れ立つと一人も残らず雲霞と逃げ散ってしまった。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫
のみならず、顔良、文醜の二将が、「あれこそ、公孫は、歯がみをしながら、またも、崩れ立つ味方にまじって逃げ退いた。
— 群星の巻 『三国志』 青空文庫
顔良と聞くや、味方の士卒も怯気づいて、いかに励ましても崩れ立つばかりで」 息をあえぎながら叫んだ。
— 臣道の巻 『三国志』 青空文庫
」と、にわかに崩れ立つ味方を見て疑った。
— 臣道の巻 『三国志』 青空文庫
崩れ立つ足なみは中軍にまで波及し、曹仁自身、陣地を移すほどなあわて方だったが、趙雲は、鉄騎を引いて、その側をすれすれに馳け抜けながら敢て大将曹仁を追わなかった。
— 孔明の巻 『三国志』 青空文庫