藹山
藹山
名詞
標準
文例 · 用例
南画と娘9・27(夕) 貫名海屋の系統を伝へた谷口|藹山が、まだ京都の下長者町に居た頃、南画好きのある男が態々大阪から訪ねて往つて弟子入りをした。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
藹山は娘と二人で其処に住んでゐたが、その日は娘に留守番でも言ひつかつたと見えて、皺くちやな藹山は、「今日は誰も居ぬでの……」と断つて薄茶一服立てようともしなかつた。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
南画を習はない先に、南画は迚も習へないものだと知つたその男は、折を見て帰らうとすると、藹山は押へるやうな手つきをして引留めた。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
「これが俺の娘や、不束者での……」といふ藹山の言葉に、初めて気が附いたやうに、その男は鄭寧にお辞儀をした。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
その頃藹山はもう七十の上を越してゐたらしかつたから、五十|近い娘があつたところで、別段腹を立てる程の事でも無かつた。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
そして二度と藹山の門を潜らうともしなかつた。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫