阿蒙
阿蒙
名詞
標準
文例 · 用例
で近づいて其の人を觀ると既に舊阿蒙では無くて、其の人物も實際に價値を増して居つて、目下の好運を負うて居るのも成程不思議は無い、と思はれるやうになつて居るのがある。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
依然たる呉下の旧阿蒙ではないのか。
— ―沙門悟浄の手記― 『悟浄歎異』 青空文庫
文学部に這入ってからも、三角同盟の制裁は依然としていて、児島と僕とは旧阿蒙であった。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
小野さんの変りかたは過去を順当に延ばして、健気に生い立った阿蒙の変りかたではない。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
鋒鋩は已に明治卅五六年頃から有つたのではあるが、全く呉下の旧阿蒙に非ず、それは其後の鎌倉の修業もありませうし、母、妻、子に先立たれた苦しい経験もありませう。
— 尾崎放哉 『入庵雑記』 青空文庫
進歩性の霊魂は、決して呉下の旧阿蒙ではない。
— SPIRIT TEACHINGS 『霊訓』 青空文庫
中年時代一九 帰国後のファラデー ファラデーは再び王立協会に帰って、以前と同じ仕事をやりだしたが、ファラデーその人はというと旧阿蒙ではなかった。
— 電気学の泰斗 『ファラデーの伝』 青空文庫
今日に至るまでこれを思考することができなかったとすれば、恐くは死に至るまで、わたくしは依然として呉下の旧阿蒙たるに過ぎぬであろう。
— 永井荷風 『西瓜』 青空文庫