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黒鬚

くろひげ
名詞
1
標準
文例 · 用例
すると入ってきたのが、中肉中背、黒髪黒目黒鬚の男で、鼻のあたりがてかてか、身のこなしはきびきび、話し方ははきはきで、時間の価値を知っている男のようでした。
THE STOCK-BROKER'S CLERK 株式仲買人 青空文庫
変装用の黒鬚をむしって地べたに投げつけると、その下からすっきりした面長の青白い顔が露わになる。
THE ADVENTURE OF THE SOLITARY CYCLIST 自転車乗りの影 青空文庫
彼は痩型の小造りな男であつたがその鼻下に貯へた黒鬚までもコケットであつたので孤独の影がさした大学生の心を開いていく分か微笑ませた。
――あはせて・人生は甘美であるといふ話―― 谷丹三の静かな小説 青空文庫
するとしばらくN課長は、ご自慢だとみえる黒髭をひねっていましたが、漸く幾枚かの紙幣を男法界が女に烙印でも捺すように与えて、チタ子をある処へ誘ったようでしたが、彼女は商人的な寝床が気に入らないらしく、これを拒絶すると、翌日の夜を仮約束していました。
吉行エイスケ 大阪万華鏡 青空文庫
」 白馬にのった将校の顔の上には、ほかの誰もつけていない大きい黒髭が、顔はばを超して左右にのびていた。
宮本百合子 道標 青空文庫
官邸の玄関に設えられた桟敷の上に、モナコやモロッロの王様と並んで、何時の年の巴里祭に見ても、常に悒然たる面持で佇んでいる、日本名を宗方竜太郎というあの黒髭の美紳士がつまり宗皇帝なのだ。
久生十蘭 魔都 青空文庫
そのうちに、同じ馬車に乗っていた他の仮装のふたり、すなわちお爺さんのふうをしてばかに大きな黒髭をつけてる鼻の大きなスペイン人と、黒ビロードの仮面をつけてるごく若いやせたはすっぱ娘とが、やはり婚礼の馬車に目を止めて、仲間の者らと道行人らとが互いに野次りかわしてる間に、低い声で話をした。
LES MISERABLES レ・ミゼラブル 青空文庫
口元は手入れの行き届いた黒髭で一部隠れているが、やはり迫力があった。
A Front of Brass 鉄面皮 青空文庫