埋め草
うめくさ
名詞
標準
(page) filler
文例 · 用例
そういう意味で有益なおもしろい記事をタイムス週刊の第一ページや処々の余白の埋め草に発見する事がある。
— 寺田寅彦 『一つの思考実験』 青空文庫
たとえ現在の微力なわれわれの試みは当然失敗に終わることが明らかであるまでも、われわれはみじめな醜骸をさらして塹壕の埋め草になるに過ぎないまでも、これによって未来の連句への第一歩が踏み出されるのであったら、それはおそらく全くの徒労ではないであろうと信ずるのである。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
『おれは良い仕事をやるのだ、そのためにはすべてのろくでもない画家は、おれの埋め草になつたらいゝのだ!
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
わが断腸亭|奴僕次第に去り園丁来る事また稀なれば、庭樹|徒に繁茂して軒を蔽い苔は階を埋め草は墻を没す。
— 永井荷風 『夕立』 青空文庫
今この言葉は、単に、犠牲とか身を埋め草にするとかいう抽象的な意味に使われていますが。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
詩の原稿は滅多に頼まれる機会がないから、平常この雑誌なら埋め草に掲せてくれそうな見当を付けて置いて、編集者におべっか半分の手紙を書き、自著の詩集まで添えて、三篇も詩があった場合、佳さそうな一篇でもあったら掲載されれば甚だ光栄の至りだと、ぺこぺこ頭を下げて原稿を送り付けしたものであった。
— 室生犀星 『我が愛する詩人の伝記』 青空文庫
中世以後の開発は沼を埋め草原を苅り払い、一時にたくさんの地区名を附与しなければならぬ場合が多かった。
— 柳田國男 『地名の研究』 青空文庫
しかしながら因襲的道徳に鋳られし者が習慣性によって壕の埋め草となり蹄の塵となるのは豕が丸焼きにされて食卓に上るのと択ぶところがない。
— 和辻哲郎 『霊的本能主義』 青空文庫
作例 · 標準
例句