持重
じちょう
名詞
標準
文例 · 用例
小豆長光を翳して旗下へ切込むようなのは、快は快なりだが、永久持重の策にあらず…… その理想における河野家の僕が中心なんだろう。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
……もっとも持重りがしたり、邪魔になるようなら、ちょっと、ここいらの薄の穂へ引掛けて置いても差支えはないんだがね。
— 泉鏡花 『縷紅新草』 青空文庫
「打棄らしつたえ、持重りが為たゞかね。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
彫像一個抱いて歩行くに持重りがして成るものか!
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
目はしょぼしょぼして眉が薄い、腰が曲って大儀そうに、船頭が持つ櫂のような握太な、短い杖をな、唇へあてて手をその上へ重ねて、あれじゃあ持重りがするだろう、鼻を乗せて、気だるそうな、退屈らしい、呼吸づかいも切なそうで、病後り見たような、およそ何だ、身体中の精分が不残集って熟したような鼻ッつきだ。
— 泉鏡花 『政談十二社』 青空文庫
生憎この近眼だから、顔は瞭然見えなかッたが、咥煙管で艪を押すその持重加減!
— 泉鏡花 『取舵』 青空文庫
「手桶では持重りがして手間を取る、椀、椀、椀。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
初は官軍の先鋒孫霖、燕将朱栄、劉江の為に敗れて走りしが、両軍|持重して、主力動かざること十日を越ゆ。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫