若紫
わかむらさき
名詞
標準
light purple
文例 · 用例
十二 信如が何時も田町へ通ふ時、通らでも事は済めども言はば近道の土手々前に、仮初の格子門、のぞけば鞍馬の石燈籠に萩の袖垣しをらしう見えて、椽先に巻きたる簾のさまもなつかしう、中がらすの障子のうちには今様の按察の後室が珠数をつまぐつて、冠つ切りの若紫も立出るやと思はるる、その一ト搆へが大黒屋の寮なり。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫
十二 信如が何時も田町へ通ふ時、通らでも事は濟めども言はゞ近道の土手々前に、假初の格子門、のぞけば鞍馬の石燈籠に萩の袖垣しをらしう見えて、椽先に卷きたる簾のさまもなつかしう、中がらすの障子のうちには今樣の按察の後室が珠數をつまぐつて、冠つ切りの若紫も立出るやと思はるゝ、その一ツ構へが大黒屋の寮なり。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫
落葉松の新芽、蛙のこゑ、若紫の薄むらさき、揺れてゐる露、――ひとつひとつに眺めて食べる。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
次の相手は同じ玉屋の若紫であった。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
雛なども屋根のある家などもたくさんに作らせて、若紫の女王と遊ぶことは源氏の物思いを紛らすのに最もよい方法のようだった。
— 若紫 『源氏物語』 青空文庫
若紫のお相手の子供たちは、大納言家から来たのは若い源氏の君、東の対のはきれいな女王といっしょに遊べるのを喜んだ。
— 若紫 『源氏物語』 青空文庫
若紫は源氏が留守になったりした夕方などには尼君を恋しがって泣きもしたが、父宮を思い出すふうもなかった。
— 若紫 『源氏物語』 青空文庫
そのうち若紫を二条の院へ迎えたのであったから、源氏は小女王を愛することに没頭していて、六条の貴女に逢うことも少なくなっていた。
— 末摘花 『源氏物語』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は、上品な若紫色の着物をしとやかに着こなしていた。
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夜が明ける直前の東の空が、美しい若紫色に染まった。
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源氏物語には「若紫」という巻があり、光源氏と紫の上の出会いが描かれている。
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