逸物
いちもつ異読 いつぶつ・いちぶつ・いつもつ・いちもち
名詞
標準
first-rate specimen
文例 · 用例
辰巳の方には、ばか鍋、蛤鍋などと言ふ逸物、一類があると聞く。
— 泉鏡太郎 『湯どうふ』 青空文庫
」と身体を反返り、涎をなすりて逸物を撫廻し撫廻し、ほうほうの体にて遁出しつ。
— 泉鏡花 『妖僧記』 青空文庫
天平時代の仏像の顔であって、しかも股間の逸物まで古風にだらりとふやけていたのである。
— 太宰治 『ロマネスク』 青空文庫
廿日、己卯、今日仰下されて云ふ、京進の貢馬のことは、其役人面々に、逸物三疋を以て、兼日用意せしめ、見参に入る可し、選び定むることは、御計ひ有る可きなりと云々。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
本より此の異僧道衍は、死生禍福の岐に惑うが如き未達の者にはあらず、膽に毛も生いたるべき不敵の逸物なれば、さきに燕王を勧めて事を起さしめんとしける時、燕王、彼は天子なり、民心の彼に向うを奈何、とありけるに、昂然として答えて、臣は天道を知る、何ぞ民心を論ぜん、と云いけるほどの豪傑なり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
女房は、君には、すぎたる逸物なんだろう。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
が、天から降った、それほどの逸物だから、竜の性を帯びたらしい、非常な勢で水を刎ねると、葉うらに留まった、秋近い蛍の驚いて、はらはらと飛ぶ光に、鱗がきらきらと青く光りました。
— 泉鏡花 『河伯令嬢』 青空文庫
泣かずにひとりでお遊び」 ひらりと乗ると、馬はあしげの逸物、手綱さばきは八条流、みるみるうちに、右門の姿は、深い霧を縫いながらお馬場をまっすぐ向こうへ矢のように遠のきました。
— 死人ぶろ 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4