破する
はする
動詞
標準
文例 · 用例
御覧の通りに僅々七十年間に、ソクラテスからジイド迄読破することが出来たといふのは、もとより負けじ魂に由るものであるが、注意すべきは、その負けじ魂といふよりかも、我等が粗朴であつたからである。
— 中原中也 『よもやまの話』 青空文庫
天下の名勝と称する、天龍川畔天龍峡は、いわば天龍川が山岳地帯を、長々と突破する大谿谷のその小規模な玄関口である。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
今夜は、これから、コクランの「俳優芸術論」と、斎藤氏の「芝居街道五十年」を読破するつもりである。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
そう言う私だとて病人づらをして、世評などは、と涼しげにいやいやをして見せながらも、内心|如夜叉、敵を論破するためには私立探偵を十円くらいでたのんで来て、その論敵の氏と育ちと学問と素行と病気と失敗とを赤裸々に洗わせ、それを参考にしてそろそろとおのれの論陣をかためて行く。
— ――当りまえのことを当りまえに語る。 『もの思う葦』 青空文庫
また例えば山伏の橙汁の炙出しと見当をつけてから、それを検証するために検査実験を行って詐術を実証観破するのも同様である。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
観者に関するあらゆる絶対性を打破する事によって現出された客観的実在は、ある意味で却って絶対なものになったと云ってもよい。
— 寺田寅彦 『アインシュタイン』 青空文庫
前に中学卒業試験全廃を唱えたのは、つまりこうして高等教育の関門を打破する意味と思われる。
— 寺田寅彦 『アインシュタインの教育観』 青空文庫
だまされたつて、それを看破する法が無いんだからね。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫