跂
跂
名詞
標準
文例 · 用例
凹巷は「命駕我欲西、好侶況相追、君亦出都門、望々幾翹跂」と云つてゐる。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
私ならこんな女は一息に刺殺して了ふのです」 宮は跂返さんと為しが、又|抑へられて声も立てず。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
※呀と貫一の号ぶ時、妙くも彼は跂起きざまに突来る鋩を危く外して、「あれ、貫一さん!
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
上帝蛇を悪むの余りその四脚を去り、永えに地上を跂い行かしむと。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
それが鳴きながら一方の跂だけで地べたをとんとんと飛ぶのもあれば、羽ばたきをしながら走るのもあって、それが大異の周囲をぐるぐると廻りだした。
— 田中貢太郎 『太虚司法伝』 青空文庫
暮方より同じ漁師仲間の誰彼寄り集いて、端午の祝酒に酔うて唄う者、踊る者、跂る者、根太も踏抜かんばかりなる騒ぎに紛れて、密と汀に抜出でたる若き男女あり。
— 小栗風葉 『片男波』 青空文庫
跂なる儒者尾藤二洲は春水の妻の姉妹を妻として春水と兄弟の交ありき。
— 山路愛山 『頼襄を論ず』 青空文庫