雨霰
あめあられ
名詞
標準
文例 · 用例
ことに八重の淡紅に咲けるが、晴れたる日、砂立つるほどの風の急に吹き出でたるに、雨霰と夕陽さす中を散りたるなど、あはれ深し。
— 幸田露伴 『花のいろ/\』 青空文庫
この「石が降る」という事は往々聞く所だが、必らずしも雨霰の如くに小歇なくバラバラ降るのではなく何処よりとも知らず時々にバラリバラリと三個四個飛び落ちて霎時歇み、また少しく時を経て思い出したようにバラリバラリと落ちる。
— 岡本綺堂 『池袋の怪』 青空文庫
鞭だの青竹だの丸太ん棒だの、太い綱だのが雨霰と降りかかって来る下を潜った吾輩はイキナリ親方の死骸を抱え上げて、頭の上に差上げた。
— 夢野久作 『超人鬚野博士』 青空文庫
これが何かの合図と見えて、甚内を目掛けて数十本の十手が雨霰と降って来た。
— 国枝史郎 『三甚内』 青空文庫
伊庭はすつかり大日向教にはまりこんだ人間になりきつて、いまは会計事務から、建築用度課を兼ね、金は雨霰の如く這入つて来ると豪語してゐた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
機関銃のうなりはひとしきりつづいて、ヘクザ館の周囲の森に、弾丸が雨霰と降ってくる。
— 海野十三 『少年探偵長』 青空文庫
そのとき一方から、ヘリウム原子弾を雨霰のようにとばせて、X大使の身体の組織をばらばらにしてしまう。
— 海野十三 『地球要塞』 青空文庫
銃口からは火を吹いて銃丸が雨霰と怪物の胴中めがけて撃ち出されました。
— 海野十三 『崩れる鬼影』 青空文庫