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一枝

かずえ
名詞
1
標準
文例 · 用例
土地では珍しいから、引越す時|一枝折って来てさし芽にしたのが、次第に丈たかく生立ちはしたが、葉ばかり茂って、蕾を持たない。
泉鏡花 二、三羽――十二、三羽 青空文庫
それも塀を高く越した日当のいい一枝だけ真白に咲くと、その朝から雀がバッタリ。
泉鏡花 二、三羽――十二、三羽 青空文庫
年上の五年級が、最後に静々と出払って、もうこれで忘れた花の一枝もない。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
もう一枝、河野の幹を栄さそうと、お前さんが頼みにしている、四番目の娘だがね、つい、この間、暑中休暇で、東京から帰って来た、手入らずの嬢さんは、医学士にけがされたぜ。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
そこを覗いているのだが、枝ごし葉ごしの月が、ぼうとなどった白紙で、木戸の肩に、「貸本」と、かなで染めた、それがほのかに読まれる――紙が樹の隈を分けた月の影なら、字もただ花と莟を持った、桃の一枝であろうも知れないのである。
泉鏡花 絵本の春 青空文庫
あの、その上を、ただ一条、霞のような御裳でも、撓に揺れる一枝の桂をたよりになさる危さ。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
一枝の桂を折れ、一輪の花を摘め。
泉鏡太郎 神鑿 青空文庫
その満開の一枝に寒くぶらんとぶらさがっている縄きれを見つめていた。
太宰治 狂言の神 青空文庫