拓務
たくむ
名詞
標準
文例 · 用例
その祖先は天富命が斎部の諸氏を従え、沃壌地を求き、遥に、東国の安房の地に拓務を図ったのに、加えられて、東国に来り住んだ。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
「農民文学懇話会」の人々が、拓務省・農林省と一緒に「大陸開拓文芸懇話会」をつくり、「文芸家協会」「日本ペンクラブ」「日本女流文学者会」などは、軍部と検事局思想部の統制のもとに「文学報国会」となって、全く文学を軍事的な目的に屈従させてしまった。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
おおかた拓務省の自動車や武藤家の自動車がうちの前まで並んでいたからであろう。
— 林芙美子 『落合町山川記』 青空文庫
拓務省あたりの宣傳も利いたとみえて、土地のないものはなほさら眞面目に滿洲へ渡つてゆくことを考へてゐたのである。
— 林芙美子 『うき草』 青空文庫
中野正剛、秋田清(元厚生・拓務大臣)、白鳥敏夫らが一緒になっているとのこと、これに永井柳太郎が参加していると噂さる。
— 清澤洌 『暗黒日記』 青空文庫
――海外出版物輸入取締りに就いて、内務・外務・逓信・拓務・大蔵の関係五省は協議を開くことになった(同年十二月)。
— 戸坂潤 『世界の一環としての日本』 青空文庫
――拓務省では、満蒙自衛移民のために花嫁の周旋を始めたそうであるが、満蒙自衛移民のために周旋するのならば問題もあるまいけれども、逆に、花嫁のために満蒙自衛移民を御亭主として周旋するというような顔をするのだと、あまり罪造りな結果にならないように希望したいものである。
— 戸坂潤 『社会時評』 青空文庫
旗色の悪いのはそこで拓務省である。
— 戸坂潤 『社会時評』 青空文庫