来珍
らいちん
名詞
標準
文例 · 用例
近来珍らしい良夜であつた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
そは金銭あり余れる米国などで初めて行なわれるべきことにて、実は前述ごとく欧米人いずれも、わが邦が手軽く神社によって何の費用なしに従来珍草奇木異様の諸生物を保存し来たれるを羨むものなり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
近来珍らしい二百二十|日だよ。
— 夢野久作 『爆弾太平記』 青空文庫
一体椿岳が博覧会に出品するというは奇妙に感ずるが、性来珍らし物好きであったから画名を売るよりは博覧会が珍らしかったのである。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
去年頃までは唯一の楽しみとして居つた飲食の慾も、今は殆ど消え去つたのみならず、飲食その物がかへつて身体を煩はして、それがために昼夜もがき苦しむことは、近来珍しからぬ事実となつて来た。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
○今日は、二三日来珍しく晴ればれした太陽が輝いて居たので、よい心持。
— 一九二七年(昭和二年) 『日記』 青空文庫
数日来珍らしいことだ。
— 一九二九年(昭和四年) 『日記』 青空文庫
また趣味の上にも氏の斬新を好むに反し、古典的に傾く癖もあるので、時々氏と衝突を起す、そうして氏もなかなか熱心に弁ずるが私も負けぬ気で弁ずる、これは従来珍らしくもない、事実であったが、氏が病苦の増し気短くなると共に一層この衝突を起しやすい。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫