羹
あつもの
名詞
標準
broth made of fish and vegetables
文例 · 用例
そうして、肉桂酒、甘蔗、竹羊羹、そう云ったようなアットラクションと共に南国の白日に照らし出された本町市の人いきれを思い浮べることが出来る。
— 寺田寅彦 『郷土的味覚』 青空文庫
何萬年も經つてゐるので、こんな岩みたいにかたまつてゐますが、でも、羊羹よりも柔いくらゐのものです。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
竹羊羹というのは青竹のひと節に黒砂糖入り水羊羹をつめて凝固させたものである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
底に当たる節の隔壁に錐で小さな穴を明けておいて開いた口を吸うと羊羹の棒がなめらかに抜け出して来る、それを短く歯でかみ切って食う、残りの円筒形の羊羹はちょっと吹くとまた竹筒の底に落ち着くのである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
謂わば、羊羹色である。
— 太宰治 『服装に就いて』 青空文庫
洗って縫い直したものらしく、いくぶん小綺麗にはなっていたが、その布地の羊羹色と、縞の渋柿色とは、やはりまぎれもない。
— 太宰治 『服装に就いて』 青空文庫
羊羹」]なんて言うのは貴様よりよっぽど上等だぞ。
— 夢野久作 『キャラメルと飴玉』 青空文庫
先生は青磁の鉢に羊羹を盛った色彩の感じを賞したことがあったように記憶する。
— 寺田寅彦 『青磁のモンタージュ』 青空文庫
作例 · 標準
一度の失敗に怯えて必要以上に慎重になる様子を、ことわざで「羹に懲りて膾を吹く」と表現する。
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和菓子の羊羹は、もともと羊の肉を用いた熱いスープである「羹(あつもの)」を模して作られたのが始まりとされる。
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「羹に懲りて膾を吹く」というが、前回のミスを恐れるあまり、今回の安全な計画にまで消極的になるのは考えものだ。
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古来、日本の宮廷料理における「羹」は、魚や鳥の肉を旬の野菜と共に煮込んだ、贅を尽くした汁物であった。
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