蔵屋敷
くらやしき
名詞
標準
daimyo's city storehouse
文例 · 用例
父は大家の若旦那に生れついて、家の跡取りとなり、何の苦労もないうちに、郷党の銀行にただ名前を貸しといただけで、その銀行の破綻の責を一家に引受け、預金者に対して蔵屋敷まで投げ出したが、郷党の同情が集まり、それほどまでにしなくともということになり、息子の医者の代にはほぼ家運を挽回するようになった。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
当時満右衛門は大阪在勤で、蔵屋敷の留守居をしていた。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
もと豊後の杵築の藩士で、大阪|中の島にあった藩の蔵屋敷の定詰であったが、御一新後大阪府の貫属となって江戸|堀に住んでいた。
— 田中貢太郎 『神仙河野久』 青空文庫
そして大阪土佐堀三丁目の蔵屋敷に着いて、長屋の一間を借りて自炊をしていた。
— 森鴎外 『安井夫人』 青空文庫
倹約のために大豆を塩と醤油とで煮ておいて、それを飯の菜にしたのを、蔵屋敷では「仲平豆」と名づけた。
— 森鴎外 『安井夫人』 青空文庫
文化十一年春、大阪北の新地の茶屋振舞へ、さる蔵屋敷の留守居が往った。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
女は北の新地のかしくといった全盛の遊女で、ある蔵屋敷の客に引かされて天満の老松辺に住んでいたが、酒乱の癖が身に禍いして、兄の吉兵衛に手傷を負わせた為に、大坂じゅう引廻しの上に獄門の処刑を受けたのであった。
— 岡本綺堂 『心中浪華の春雨』 青空文庫
浅草寺に向って右側で、御蔵の裏が直ぐ大川になっており、蔵屋敷の中まで掘割になって船がお蔵の前に着くようになっていた(この中ノ口|河岸に水面に枝を張った立派な松があった。
— 高村東雲の生い立ち 『幕末維新懐古談』 青空文庫
作例 · 標準
大坂の中之島周辺には各藩の蔵屋敷が立ち並び、水運を利用した物流の拠点として栄えていた。
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蔵屋敷から運び出される膨大な米俵の山を見て、当時の商人の経済力の凄まじさを実感した。
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蔵屋敷の跡地には現在、近代的なビルが建ち、かつての面影は石碑に残るのみだ。
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