くどい
くどい
形容詞
標準
文例 · 用例
前句の説明に堕していて、くどい。
— 太宰治 『天狗』 青空文庫
前にもくどいくらゐ申し上げましたが、将軍家のお歌はいつも、あからさまなほど素直で、俗にいふ奥歯に物のはさまつたやうな濁つた言ひあらはし方などをなさる事は一度もなかつたのでございます。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
その理由らしきものに就いては、前に幾度も、くどいくらいに書いたが、しかし、結局は藤野先生や周さんのお人柄のせいかも知れない。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
肉体の病気をなおしてやって、新生の希望を持たせ、それから精神の教化などとそんな廻りくどい権謀みたいな遠略は一さい不要なのです。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
そういうことを、それはくどいほどに断ってあり、またドストエフスキイほどの、永遠の愛を追うて暮した男でさえ、その作品の主人公には、ラスコオリニコフとか、ドミトリイとかいう名前を与えて、決して、「私」を出さない。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
だから、私はここにくどいくらゐに念を押して置きたいのだ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
「けれども君は、かの後の事はよく知るまい、まもなく君は木村と二人で転宿してしまったから……なんでも君と木村が去ってしまって一週間もたたないうちだよ、ばあさんたまらなくなって、とうとう樋口をくどいて国郷に帰してしまったのは。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
そしてそこで始めて、多数の公開観覧所が卑猥なものやあくどい際物で堕落し切っているのに対して、道徳的なものをもって対抗させる機会を得るだろう。
— 寺田寅彦 『アインシュタインの教育観』 青空文庫