儀容
ぎよう
名詞
標準
bearing
文例 · 用例
正に上司の儀容であるが、勿論職権止むを得まい。
— 宮沢賢治 『疑獄元兇』 青空文庫
でないとまたとんだつむじを曲げまいものでも御座いませんので」「はい承知いたしました」 遜が一かどの儀容を整えにかかるとき佝僂乍ら一種の品格が備わるのであった。
— 岡本かの子 『荘子』 青空文庫
王侯貴人が往々文芸の士を羅致して、声威を張り儀容を飾る具となすように、藤次郎は俳諧師、狂歌師、狂言作者、書家、彫工、画工と交って、その多数を待つことほとんど幇間と択ぶことが無かった。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
爾時ヴェンガイン村に一素女あり、ジサと名づく、貞操堅固、儀容挺特、挙世無双だった。
— 羊に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
勝手が違って、狼狽する木下に、一瞥も与えずに、彼女は怒れる女王の如き、冷然たる儀容を崩さなかった。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
勝手が違つて、狼狽する木下に、一瞥も与へずに、彼女は怒れる女王の如き、冷然たる儀容を崩さなかつた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
女性の前に今まで膝も崩さなかった儀容と隔心とが、自然に撤廃されそうであった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
まるで鑿ででも仕上げたように、繊細をきわめた顔面の諸線は、容易に求められない儀容と云うのほかはなかった。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫