幻辞.com

店格

てんかく
名詞
1
標準
文例 · 用例
南町の私の家を差覗く人は、薊や蒲生英の生えた旧い土蔵づくりの朽ちかゝつた屋根の下に、渋い店格子を透いて、銘酒を満たした五つの朱塗の樽と、同じ色の桝のいくつかに目を留めるであらう。
北原白秋 水郷柳河 青空文庫
南町の私の家を差覗く人は、薊や蒲公英の生えた舊い土藏づくりの朽ちかゝつた屋根の下に、澁い店格子を透いて、銘酒を滿たした五つの朱塗の樽と、同じ色の桝のいくつかに目を留めるであらう。
北原白秋 思ひ出 抒情小曲集 青空文庫
人に人格のある如く、店にもいつとなくその店の「店格」というものが出来ている。
――所信と体験―― 一商人として 青空文庫
この店格なるものについては、別に根本的に言って見るつもりであるが、とにかくここではその店の持前持味とでも解釈しようか、一つの商売を大切に護って相当年数を経て来た店というものは、長い間にその店独特の気分をつくり出しているものである。
――所信と体験―― 一商人として 青空文庫
模倣を排す 私は店格ということをいい、これを店の持前持味というように解釈したが、ここではその店格なるものの根本について話してみたい。
――所信と体験―― 一商人として 青空文庫
私が店格を云々とするのはここであって、他人の境地を侵さぬことはもとより、平常自己の人格の向上を念願すると同様に、店そのものの本質的向上を計り、人格を磨くが如く店格を磨き、店の個性を樹立することに精進努力せねばならない。
――所信と体験―― 一商人として 青空文庫
独自の製品を持ち一個の店格を確立せる店は、小なりとも大いに発展し得る将来を持つというべきである。
――所信と体験―― 一商人として 青空文庫
變な人達ですね」 下女のお徳との話を切上げて、平次は家へ入ると、店格子の中で算盤を彈いて居る、手代の敬吉の前に膝を立てました。
月待ち 錢形平次捕物控 青空文庫