於母
於母
名詞
標準
文例 · 用例
その第一回は美妙の裸蝴蝶で大分前受けがしたが、第二回の『於母影』は珠玉を満盛した和歌漢詩新体韻文の聚宝盆で、口先きの変った、丁度|果実の盛籠を見るような色彩美と清新味で人気を沸騰さした。
— 内田魯庵 『鴎外博士の追憶』 青空文庫
鴎外の訳詩集『於母影』の出たのはこの年のことであった。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
又此家自久母藤原卿等乎波掛畏聖天皇御世重)]於母自)]人氏(自)門……(宣命、天平宝字三年六月十六日)の如き用語例のあつた事を示してゐる宣命、及び其前型としてあつた幾多の旧宣命並びに、弘仁・延喜以前の祝詞に現れた筈の形容詞の様子を、今一度思ひ見る必要がないだらうか。
— ――語尾「し」の発生―― 『形容詞の論』 青空文庫
この女は日鷹の吉士の妻なのですが、「於母亦兄、於吾亦兄、弱草吾夫※怜」(仁賢紀)と言つて泣いてゐた。
— 折口信夫 『国語と民俗学』 青空文庫
この言葉を古い説では、可愛いと思ふと言ふ風に説いてゐる説もありますが、それはよく訣らぬが、兎に角、「於母亦兄、於吾亦兄云々」と言ふ事は、後には西鶴なんかも書いてゐるのですけれども、お母さんにも兄さん、私にも兄さんと言ふのですから、お母さんの兄さんなら、お母さんのお父さんの子供に違ひない。
— 折口信夫 『国語と民俗学』 青空文庫
そこで「舞姫」や『国民之友』の夏期附録となった『於母影』などが出来たのです。
— 小金井喜美子 『鴎外の思い出』 青空文庫
前年の新年にはS・S・Sの「於母影」が載せられ、ことしは鴎外署名の「舞姫」が附録の巻頭を飾った。
— ――黙子覚書―― 『夢は呼び交す』 青空文庫
明治二十二年の「國民之友」夏季附録にはSSS社中の「於母影」が出た。
— 蒲原有明 『創始期の詩壇』 青空文庫