甲部
こうぶ
名詞
標準
文例 · 用例
畢の自著と云つたが、それは「經」といふ字に眼を奪はれたまでの説であるらしく、甲部の所説とは大に樣子が異つてゐる。
— 幸田露伴 『墨子』 青空文庫
甲部に擧げたが、大取、小取等の篇は、甲部の多數とは樣子が異つてゐて、或は此乙部に聯屬したもののやうな氣もする。
— 幸田露伴 『墨子』 青空文庫
此部は甲部には關係があるが、乙部とは殆んど別途異門である。
— 幸田露伴 『墨子』 青空文庫
以上の三部の中で、所謂墨家の説として古來の人※の論議したところは甲の部であり、しかも墨家の思想や主張は實に殆んど甲部に盡きて居ると云つても宜いのである。
— 幸田露伴 『墨子』 青空文庫
岩倉村から帰ると、わたくしは祇園の雛妓に髪を乱させて、いろいろの姿態をとったり甲部の妓に狂乱を舞って貰って、その姿を写生し参考としたが、やはり真の狂人の立居振舞を数日眺めて来たことが根底の参考となったことを思うと、何事も見極わめる――実地に見極わめることが、もっとも大切なのではなかろうかと思う。
— 上村松園 『花筐と岩倉村』 青空文庫
牙彫の方は牙角介甲部となりその他種々部が出来て、今では十何部となってすべてを網羅したのであるが、最初は牙彫だけで、木彫は一両人であったのです。
— 発会当時およびその後のことなど 『幕末維新懐古談』 青空文庫
中經新簿は、甲乙丙丁に分けてはゐるが、その内容は甲部 六藝及小學等書乙部 古諸子家・近世子家・兵書・兵家・術數丙部 史記・舊事・皇覽簿・雜事丁部 詩賦・圖讚・汲冢書といふ分け方である。
— 内藤湖南 『支那目録學』 青空文庫
これで見ると、甲部は藝文志の六藝略に當り、乙部では、古諸子は諸子略に當り、近世子家は漢以後晉までに著述されたものであり、兵書と兵家とに分けたのは、兵書は兵家の如く一家言をなしたものでなくして、普通の軍事に關したものを云ひ、術數は藝文志の數術であるが、恐らく方技を含むのであらう。
— 内藤湖南 『支那目録學』 青空文庫