板扉
いたとびら
名詞
標準
文例 · 用例
就中椿岳が常住起居した四畳半の壁に嵌込んだ化粧窓は蛙股の古材を両断して合掌に組合わしたのを外框とした火燈型で、木目を洗出された時代の錆のある板扉の中央に取附けた鎌倉時代の鉄の鰕錠が頗る椿岳気分を漂わしていた。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
……ただお前達二人の者が、私の後を継いでくれたらな」 この時コツコツと主屋に通ずる板扉を打つ音が聞こえて来た。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
雑倉の板扉をおしあけると、久しく閉めきったままになっていたので、えもいえぬ臭気がたちこめ、ほとんど目もあけられない。
— 久生十蘭 『重吉漂流紀聞』 青空文庫
同役の者とみえ、時々、板扉を細目にあけて、「強右衛門。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
「……強右衛門」 また、同役が四、五名して、板扉から顔を出した。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
厚い板扉を開けて、奥平貞能は中へ入るなり、大声で告げた。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
信盛は、べつな狭間の板扉を押して、覗いてみた。
— 第六分冊 『新書太閤記』 青空文庫