隻語
せきご
名詞
標準
just a few words
文例 · 用例
権威者の片言隻語までも信ずるの弊は云うまでもない事であるが、権威を過信する弊害はあながちこれらの枝葉の問題に止まらない。
— 寺田寅彦 『科学上における権威の価値と弊害』 青空文庫
さすがの燕王も心に之を悪みて色|懌ばず、風声雨声、竹折るゝ声、樹裂くる声、物凄じき天地を睥睨して、惨として隻語無く、王の左右もまた粛として言わず。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
かれこれ復た隻語を交へず。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
無頓着な方の自分にさへさうだから他の同僚の多くは日々の辭令の外に隻語をも交さなかつた。
— 長塚節 『教師』 青空文庫
それどころかほんの一寸した片言|隻語、たとえば「平次は猶もあら縄たくり」と言う一句から、荒々しいものへの嫌忌の心を植えつけられ、「と言うもほとけ気徳右衛門」という一句からやさしい、慈しみの人への言い知れぬ敬意を催おさせられる等、あげて数えられぬ感情教育を私たちは受けた。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
鳴雪翁は短評を以て人を揶揄したり、寸言隻語を加へて他の詩文を飜弄したりすることはむしろ大得意であつたのであるが、今この俳句選の評を見ると如何にも乳臭が多くて、翁の評とは思はれぬほどである。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
しかし出てくる名探偵の片言隻語のうちには、なかなか味わうべきありがたい言葉があるよ」 彼はこういいながら、アップルパイをフォークでしきりとほおばりはじめた。
— 浜尾四郎 『殺人鬼』 青空文庫
然し更にその後呪いの鬼になった彼が、此署長の訊問中の不用意な片言隻語を捕えて、いかにそれを利用したか。
— 甲賀三郎 『支倉事件』 青空文庫
作例 · 標準
会議の最後に、議長が隻語で締めくくった。
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彼の隻語が、聞く者の心に深く響いた。
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多くを語らずとも、その隻語には重みがあった。
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