せぐり上げる
せぐりあげる
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to well up (tears, feelings, etc.)
文例 · 用例
歳を取つての一人つ子で、眼へ入れても痛くないやうに思つて居たのが――」 萬兵衞はせぐり上げるやうに口をつぐみます。
— がらツ八手柄話 『錢形平次捕物控』 青空文庫
お灯明はありましたが、お気の毒なことにお通夜をする人もなく、皆んな銘々の部屋へ引取って休んでいる様子でございました」 お妙はせぐり上げる涙に、ときどき絶句しながら、思いのほか雄弁にこう続けるのです。
— 凧の糸目 『銭形平次捕物控』 青空文庫
十八といふにしては成熟しきつた身體も見事に、薄紅を含んだ温かい凝脂、公卿眉に柔かい鼻筋、唇が濡れて、時々せぐり上げる歔欷も、痛々しく可愛らしい限りです。
— 歎きの幽澤 『錢形平次捕物控』 青空文庫
歳を取っての一人っ子で、眼へ入れても痛くないように思っていたのが――」 万兵衛はせぐり上げるように口をつぐみます。
— ガラッ八手柄話 『銭形平次捕物控』 青空文庫
冷たい涙が腑甲斐なく流れて、泣くまいと思ってもせぐりあげる涙をどうする事も出来ない。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
隆吉は、娘の寢姿に見とれながら、子供のやうにせぐりあげる淋しさに落ちこんでゆく。
— 林芙美子 『崩浪亭主人』 青空文庫
冷い涙が不甲斐なく流れて、泣くまいと思ってもせぐりあげる涙をどうする事も出来ない。
— 林芙美子 『放浪記(初出)』 青空文庫
湖水、教会堂、凄艶な緋寒桜、爆竹の音、むせるやうな高原の匂ひ、ゆき子は瞼に仏印の景観を浮べ、郷愁にかられてゆくと、くつくつとせぐりあげるやうに涙を流してゐた。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は悲しい知らせを聞いて、涙がせぐり上がった。
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古い写真を見たとき、懐かしさがせぐり上がってきた。
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彼の怒りがせぐり上がったが、彼は冷静を保つことができた。
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