布衣
ほい異読 ほうい
名詞
標準
linen kariginu
文例 · 用例
太祖時に御齢六十五にわたらせ給いければ、流石に淮西の一布衣より起って、腰間の剣、馬上の鞭、四百余州を十五年に斬り靡けて、遂に帝業を成せる大豪傑も、薄暮に燭を失って荒野の旅に疲れたる心地やしけん、堪えかねて泣き萎れたもう。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
魚の形をせなんだら予且に白竜は射られぬはず、今王も万乗の位を棄て布衣の士と酒を飲まば、臣その予且の患いあらんを恐るといったので王すなわちやめた(『説苑』九)という故事を引いたのだ。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
月を負ひて其の顏は定かならねども、立烏帽子に綾長の布衣を着け、蛭卷の太刀の柄太きを横へたる夜目にも爽かなる出立は、何れ六波羅わたりの内人と知られたり。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
衆人醉へる中に獨り醒むる者は容れられず、斯かる氣質なれば時頼は自から儕輩に疎ぜられ、瀧口時頼とは武骨者の異名よなど嘲り合ひて、時流外れに粗大なる布衣を着て鐵卷の丸鞘を鴎尻に横へし後姿を、蔭にて指し笑ふ者も少からざりし。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
果は濡羽の厚鬢に水櫛當て、筈長の大束に今樣の大紋の布衣は平生の氣象に似もやらずと、時頼を知れる人、訝しく思はぬはなかりけり。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
やゝありて『誰かある』と呼ぶ聲す、那方なる廊下の妻戸を開けて徐ろに出で來りたる立烏帽子に布衣着たる侍は齋藤瀧口なり。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
露にそぼちてか、布衣の袖重げに見え、足の運さながら醉へるが如し。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
他の一人は年の頃廿六七、前なる人の從者と覺しく、日に燒け色黒みたれども、眉秀いで眼涼しき優男、少し色剥げたる厚塗の立烏帽子に卯の花色の布衣を着け、黒塗の野太刀を佩きたり。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
作例 · 標準
神事の際、神職は白い布衣に身を包んで厳かに儀式を行った。
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平安時代の貴族は、日常着として麻で作られた布衣を着用していたそうだ。
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博物館に展示されている古い布衣を見ると、当時の織物の技術の高さがうかがえる。
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標準
plain kariginu (Edo period)
作例 · 標準
江戸時代の武士の格式において、布衣を許されることは名誉なことであった。
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ドラマの考証で、その役職の武士が布衣を着て登城するのは正しいのか議論になった。
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彼は布衣以上の格を持つ旗本として、幕府の中で重要な役割を担っていた。
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標準
commoner
作例 · 標準
彼は布衣の身でありながら、その才能を認められて朝廷で重用された。
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中国の歴史書には、布衣から身を立てて天下を取った英雄の物語が描かれている。
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貧しい布衣の出身であることを恥じることなく、彼は学問に励み立身出世を遂げた。
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