手前勝手
てまえがって
形容動詞名詞
標準
self-centered
文例 · 用例
遠慮のない相手に向って放つその声には自分が世話をしている青年の手前勝手を詰る激しい鋭さが、発声口から聴話器を握っている自分の手に伝わるまでに響いたが、彼女の心の中は不安な脅えがやや情緒的に醗酵して寂しさの微醺のようなものになって、精神を活溌にしていた。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
それは決して其結果によって打算的な仕向けをするという卑しい考えからでは無くて、自分の身辺を晦まして置くという手前勝手を許さない事になり、また本当に自分の親愛なものの心を停滞させ腐敗させ無い為のやはり叡明な愛の作業だと思います。
— ――型でなしに 『家庭愛増進術』 青空文庫
従って往々はなはだしく手前勝手な我田引水と思われそうな所説のあることは、自分でも認められ、そうしてはなはだ苦々しくも、おこがましくも感ずるのであるが、それをあえて修飾することなくそのままに投げ出して一つの「実験ノート」として読者の俎上に供する次第である。
— 寺田寅彦 『科学と文学』 青空文庫
しかし其心の下から、ああ恋は何という手前勝手なものだろう。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
」と手前勝手の一理窟。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
「手前勝手に字を拵へやがつて――先人に對して失禮だ。
— 泉鏡太郎 『春着』 青空文庫
手前勝手、申訳のないお詫びに剃ったような坊主。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
それまで鼈四郎は京都で呼び付けられていた与四郎の名を通していたのだったが、以後、蛍雪は与四郎を相手させることに凝り出し、手前勝手に鼈四郎と呼名をつけてしまった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
作例 · 標準
彼はいつも手前勝手な行動ばかりするので、周りから嫌われている。
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そんな手前勝手な意見は通用しない。
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手前勝手な振る舞いは、人間関係を壊してしまう。
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