家禄
かろく
名詞
標準
hereditary stipend
文例 · 用例
親代々家禄で衣食した士族|出の官吏の家では官吏を最上の階級とし、官吏と名が附けば腰弁でも一廉の身分があるように思っていたから、両親初め周囲のものは皆二葉亭の仕官を希望していた。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
一管の笛に対する執着のために、彼は先祖伝来の家禄を捨てたのである。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫
それは御一新の際には、武士が皆な家禄を持つて居たから遊んで居ても十分食へたのだ。
— 勝海舟 『猟官運動』 青空文庫
成善は家禄を割いて、その五人扶持を東京に送致してもらうことを、当路の人に請うて允された。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
「同(文政)四年、痘科辨要板木を、家元の弟子養子二世医官直郷、通称は先代の名を襲ひ、是家禄を保つ身にて、此板木を売物に出すに就て、善直方へ購取る一件は、余が遺言録一巻中に詳なり。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
藩庁御制度御変革諸官員御減省に付而者、御家政向も右に准じ御減省、且御家禄之内御減数之儀も有之、依而免職被仰付。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
棠軒は六月八日に家禄「十四石七斗」を奉還せむことを請うて、十五日に許された。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
二十八日に棠軒は県庁に赴いて家禄に換へた「金百二十四円二銭五厘」を要請した。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
作例 · 標準
明治維新後の秩禄処分により、武士階級の特権であった家禄は廃止され、多くの士族が自活を余儀なくされた。
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代々受け継いできた家禄だけで生活するのは難しく、内職として傘張りを始める下級武士も少なくなかった。
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「我らから家禄を取り上げるとは、もはや武士の世ではないのか」時代の変遷を嘆く声が、藩邸のあちこちで聞かれた。
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