塗炭の苦しみ
とたんのくるしみ
表現名詞
標準
misery
文例 · 用例
* 足利八代将軍義政は、政治に心を用ゐず、奢侈に耽り、土木を起し、課税を重くし、度々徳政の令を発したので、人民は塗炭の苦しみに陥入り、極度に頽廃的となつた。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
向うへ口を開けるために、了海様は塗炭の苦しみをなさっているのじゃ」と、石工が答えた。
— 菊池寛 『恩讐の彼方に』 青空文庫
日本のような貧乏な国ではいかに思想上価値があるからとてもしワグナアの如き楽劇一曲をやや完全に演ぜんなぞと思立たば米や塩にまで重税を課して人民どもに塗炭の苦しみをさせねばならぬような事が起るかも知れぬ。
— 永井荷風 『妾宅』 青空文庫
このたび進発の勅命をこうむったのは、一方に諸国の情実を問い、万民塗炭の苦しみを救わせられたき叡旨であるぞ、と触れ出されたのもこの際である。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
諸国の情実を問い、万民塗炭の苦しみを救わせられたいとの叡旨をもたらして来た。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
総督一行は万民塗炭の苦しみを救わせられたいとの叡旨をもたらして来たからである。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
このたび進発の勅命をこうむったのは、一方に諸国の情実を問い、万民塗炭の苦しみを救わせられたき叡旨であるぞと触れ出されたのもあの時であった。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
酷い塗炭の苦しみに人民はどんなにもがいたかしれなかった。
— 国枝史郎 『沙漠の古都』 青空文庫
作例 · 標準
戦火に追われた人々は、今もなお塗炭の苦しみを味わっている。
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独裁政権下で、国民は塗炭の苦しみにあえいでいた。
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かつての飢饉の際、農民たちは塗炭の苦しみをなめたという。
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