狼狽え騒ぐ
うろたえさわぐ
動詞
標準
文例 · 用例
邪魔が入った」「たたんじまえッ」 千浪の体を抛り出すがはやいか、剣光を目あてに、わッと打ってかかったが、たちまち一人の敵に、タタタタと後えに押し戻された荒くれどもは、ただ渦を巻いて狼狽え騒ぐばかり。
— 吉川英治 『剣難女難』 青空文庫
寺内は、本堂といわず、廻廊といわずうろたえさわぐ人々の声でたちまち修羅となった。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
」 と、うろたえさわぐ郎党たちをはげました。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
このように仏教では、人間の死を宇宙の大生命の方面から見まして、ただの変化、当然の里がえりだと見破りましたので、仏教を知らない人のように、死に臨んでうろたえ騒ぐことがありません。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
お銀様は、その肉片と神尾主膳の面と、うろたえ騒ぐ福村の挙動を見比べながら、徐かに縄を引いてみると手ごたえがあります。
— 小名路の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
「話すおりがなかったので、さぞ驚いたろうと思うが、これにはわけがあるし、もともとそんなにうろたえ騒ぐほどのことではないのだ」 貞良は気軽な口ぶりでその理由というのを語った。
— 山本周五郎 『菊千代抄』 青空文庫
そして、うろたえ騒ぐ刑吏や獄卒をけちらして、一瞬の旋風の如く、盧のからだを奪い去った。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
しかし呂布は、うろたえ騒ぐ大将たちに、わざと傲語していった。
— 臣道の巻 『三国志』 青空文庫