迂囘
迂囘
名詞
標準
文例 · 用例
椒江の支流で、始豐溪と云ふ川の左岸を迂囘しつつ北へ進んで行く。
— 森鴎外 『寒山拾得』 青空文庫
舟は方向を転じて、突出した陸地に沿うて迂囘しつつあつた。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 後篇』 青空文庫
然るに水行十日せば開聞の海角を迂囘するも、ほゞ櫻嶋の内灣に達し得べく、また別に陸行一月の長程を要せざるなり。
— 白鳥庫吉 『倭女王卑彌呼考』 青空文庫
私はそこから遠い新道を迂囘するか、或はすぐそこの庭先から急坂を攣ぢて辨天山の脇の舊道を登つて歸つて來る。
— 近松秋江 『箱根の山々』 青空文庫
道は暫く淺い溪の底を歩いて左右から蔽ひかかつた苅萱の間を迂囘しつゝ進んでゆく。
— 近松秋江 『箱根の山々』 青空文庫
その別莊に達するには、沼のまはりを迂囘してゐる一本の小徑によるほかはないので、その建物が沼に落してゐるその影とともに、たえず私の目の先にありながら、私はなかなかそれに達することが出來なかつた。
— 堀辰雄 『窓』 青空文庫
喜望峰迂囘による印度航路がポルトガル人により発見されたので、印度貿易路は全く一変した。
— AN ESSAY ON THE PRINCIPLE OF POPULATION 『人口論』 青空文庫
堀割づたひに曳舟通から直ぐさま左へまがると、土地のものでなければ行先の分らないほど迂囘した小径が三囲稲荷の横手を巡つて土手へと通じてゐる。
— 永井荷風 『すみだ川』 青空文庫