慊
慊
名詞
標準
文例 · 用例
と思ふと僕は慊になつてしまつた。
— 国木田独歩 『湯ヶ原より』 青空文庫
おや/\、彼奴が來て居る、どうして彼奴は自分の先へ先へと廻はるだらう、忌ま/\しい奴だと大に癪に觸つたが、さりとて引返へすのは猶ほ慊だし、如何して呉れやうと、其儘突立つて志村の方を見て居た。
— 国木田独歩 『畫の悲み』 青空文庫
おやおや、彼奴が来ている、どうして彼奴は自分の先へ先へと廻わるだろう、忌ま忌ましい奴だと大に癪に触ったが、さりとて引返えすのはなお慊だし、如何してくれようと、そのまま突立って志村の方を見ていた。
— 国木田独歩 『画の悲み』 青空文庫
怠惰屋なぞになられて堪るものか、學校へ行くのが慊なら櫻の木の皮を剥すが可いか、サア如何だ此大たわけめ!
— 国木田独歩 『怠惰屋の弟子入り』 青空文庫
この室にゐるものは、皆な君の所置ぶりに慊焉たらざるものがあるから、将校方は黙許なされても、其様な国賊は、屹と談じて、懲戒を加ゆるために、おのおの決する処があるぞ。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
そこにはまたさういふモダンを取り入れて詩示することを意識した彼自らの慊厭の気持が、人を揶揄した筆つきや、どす黒い色調で観者に逆襲してゐた。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
」 しかし考へて見ると、白川は慊なさを思はざるを得なかつた。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
お清は日の暮になってもお源の姿が見えないので心配して御気慊取りと風邪見舞とを兼ねてお源を訪ねた。
— 国木田独歩 『竹の木戸』 青空文庫