石穴
いしあな
名詞
標準
文例 · 用例
舟は石穴の口に到りぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
二人はそれを張に報告すると、張は更に府に申し立てて、弓矢の人数をあつめ、仙鶴観に近い太子陵の東にある石穴のなかを猟ると、ここに幾匹の虎を獲た。
— 白猿伝・其他 『中国怪奇小説集』 青空文庫
樋をつたふ雨のこぼつ、こぼつと、石穴にでも溢れてゐるやうな音がして、空は黄灰色に薄昏く、水氣がこもつてゐた。
— 林芙美子 『あひびき』 青空文庫
この山は水松が繁って昼も小暗いぶきみな所であるが、その繁みの中に深くて底の知れない石穴があり、その暗い底から時々悪臭の風が吹きだすので、この穴をウエンルパロ(悪い路の口)といって、人々は近づくのを恐れている。
— ――いわゆる地獄穴について―― 『あの世の入口』 青空文庫
「むかし太祖|武祖(曹操のこと)が張魯を平げたもう折、群臣を戒められて、――南鄭の地は天獄たり、斜谷は五百里の石穴、武を用うる地にあらず――と仰せられたお言葉があります。
— 五丈原の巻 『三国志』 青空文庫