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写生文

しゃせいぶん
名詞
1
標準
word picture
文例 · 用例
Naturalism を、「自然主義」と訳したことも、同様にまた誤訳であつて、それが日本の文学を畸形にし、特殊な写生文的小説を流行させた。
萩原朔太郎 詩の翻訳について 青空文庫
あの頃の短文のようなものなども、後に『ホトトギス』の専売になった「写生文」と称するものの胚芽の一つとして見ることも出来はしないかという気がする。
寺田寅彦 明治三十二年頃 青空文庫
四方太氏の刻明な写生文などに比べて特にそんな気がするのであった。
寺田寅彦 高浜さんと私 青空文庫
写生文を鼓吹した子規、「草花の一枝を枕元に置いて、それを正直に写生していると造化の秘密がだんだん分って来るような気がする」と云った子規が自然科学に多少興味を有つという事は当然であったかも知れない。
寺田寅彦 子規の追憶 青空文庫
以上のごとき立場から見てこれと反対な位置にあるものは、色々の事実や事件の平坦な叙述的描写を主調とした作物、例えば物語や写生文のごときものであろう。
寺田寅彦 文学の中の科学的要素 青空文庫
しかしいわゆる客観的な物語や写生文の大部分の主資料となるものは人間である。
寺田寅彦 文学の中の科学的要素 青空文庫
全くそのころの自分にとっては科学の研究は一つの創作の仕事であったと同時に、どんなつまらぬ小品文や写生文でも、それを書く事は観察分析発見という点で科学とよく似た研究的思索の一つの道であるように思われるのであった。
寺田寅彦 科学と文学 青空文庫
故に日本自然派小説の典型であり、その最も優秀なものと定評された徳田秋声の作の如き、全くその*写生文的俳句趣味で特色されている。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
作例 · 標準
その作家の描写は、まるで写生文のように鮮明で、読者の心に情景が浮かび上がる。
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ウィキペディア

写生文(しゃせいぶん)は、写生によって物事をありのままに書こうとする文章。明治時代中期、西洋絵画由来の「写生」(スケッチ)の概念を応用して俳句・短歌の近代化を進めていた正岡子規が、同じ方法を散文にも当てはめて唱導したもので、子規・高浜虚子らによって『ホトトギス』誌を中心に発展し、近代的な日本語による散文の創出に大きな役割を担った。

出典: 写生文 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0