脱化
だっか
名詞
標準
文例 · 用例
多くの歌人や俳人やは、これを日本的趣味性に優美化し、洒脱化しているのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
そして「私のは合理に拠る美的判断の結果、粗物を棄捨した現実脱化です。
— 岡本かの子 『噴水物語』 青空文庫
こう猫の習癖を脱化して見ると三毛子や黒の事ばかり荷厄介にしている訳には行かん。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
かくのごとき態度は全く俳句から脱化して来たものである。
— 夏目漱石 『写生文』 青空文庫
この牡丹燈籠は、「剪燈新話」の中の牡丹燈記から脱化したものである。
— 田中貢太郎 『牡丹燈籠 牡丹燈記』 青空文庫
謡曲は、玉城朝薫等の詞章を作る典型とはなつたらうが、其から脱化したものではない。
— 折口信夫 『組踊り以前』 青空文庫
(十八日) ○駆落ちたりと申す語、今日の国民新聞に見え申候茶漬る的筆法の脱化とも申すべく候。
— 斎藤緑雨 『もゝはがき』 青空文庫
けれどもイブセンが『人形の家』を書くとき『謀叛』を讀んでゐたか否かは知る由がないから、『人形の家』を『謀叛』から脱化し、若しくは『謀叛』に似せたものだとはいへない。
— 島村抱月 『『人形の家』解説』 青空文庫