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引き摺る

ひきずる
動詞
1
標準
文例 · 用例
ふと聞くとしんとした往來から下駄を引き摺るやうな響が輕くからり/\と聞えて來る。
長塚節 菜の花 青空文庫
」 黒馬はそして、首に綱をつけられて逃げ回ろうとする馬を引き摺るようにして斜面を駆けだした。
佐左木俊郎 恐怖城 青空文庫
森谷牧場と森谷農場とを目当てとしての、つまり、牧場と農場での労働に身体を磨り減らして余生を引き摺る人々によって形成されている、唯一の商業集落であった。
佐左木俊郎 恐怖城 青空文庫
敬太郎はただ一目その後姿を見ただけだったが、青年に共通の好奇心と彼に固有の浪漫趣味とが力を合せて、引き摺るように彼を同じ門前に急がせた。
夏目漱石 彼岸過迄 青空文庫
二十七 女は年に合わして地味なコートを引き摺るように長く着ていた。
夏目漱石 彼岸過迄 青空文庫
廻転琴(反対の方向に動く二つの円筒を廻転せしめ、その上にある無数の棘をもって、梯状に並んでいる音鋼を弾く自動楽器)が弾き出した優雅な音色が、この沈鬱な鬼気を破ったとみえて、再び一同の耳に、あの引き摺るように重たげな音響が入ってきた。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
しかし、引き摺るような鈍い音響は、まさに、津多子夫人が横たわっている附近から発せられてくる。
小栗虫太郎 黒死館殺人事件 青空文庫
水に激する小波烟にも、ハッと胸を躍らすのであったが、まもなく闇の彼方に、鈍い、引き摺るような音響がおこった。
小栗虫太郎 潜航艇「鷹の城」 青空文庫
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