小車
こぐるま異読 おぐるま
名詞
標準
Inula japonica
文例 · 用例
通りの片側には八百屋物を載せた小車が並んでいます。
— 寺田寅彦 『先生への通信』 青空文庫
―― 現代――ある意味において――めぐる因果の小車などという事は、天井裏の車麩を鼠が伝うぐらいなものであろう。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
こゝは梅桜の蕾|未だ我瞳よりも小さく候へど、さすがに春風の小車道を忘れず廻り来て、春告鳥、雲雀などの讃歌、野に山に流れ、微風にうるほふ小菫の紫も路の辺に萌え出で候。
— 石川啄木 『渋民村より』 青空文庫
手に繼松取りたる童一人小車の裡に坐したるを、友なる童子二人牽き行くさまなり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
これに中りたるものは、彩りたる旗、桂の枝の環飾、檸檬の實の皮などを懸けたる小車に乘り遷りぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
「実はあの保険建築会社の小車梅の件なのでございますがね」 彼は黒樗文絹の帯の間を捜りて金側時計を取出し、手早く収めつつ、「貴方どうせ御飯前でゐらつしやいませう。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
はやかく酒になりけれども、満枝が至急と言ひし用談に及ばざれば、「時に小車梅の件と云ふのはどんな事が起りましたな」「もうお一盞召上れ、それからお話を致しますから。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
もうお一盞」 彼は忽ち眉を攅めて、「いやそんなに」「それでは私が戴きませう、恐入りますがお酌を」「で、小車梅の件は?
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
作例 · 標準
初夏の野原に、黄色い菊に似た小車の花が風に揺れながら咲き誇っている。
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湿地帯の周辺を散策していると、鮮やかな黄色をした小車の群生に出会った。
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彼女は野道で摘んだ小車を一輪、お気に入りの一輪挿しに生けて机に置いた。
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標準
small cart
作例 · 標準
庭師が剪定した枝葉を小車に積み込んで、ゴミ捨て場まで何度も往復している。
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子供たちが古い小車に乗って、坂道の下まで滑り降りる遊びに興じている。
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農作業の合間に、小車に腰掛けて冷たいお茶を飲みながら一休みした。
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標準
wheeled palanquin (with a castle-shaped box)
作例 · 標準
時代祭の行列で、貴族が乗る煌びやかな装飾が施された小車がゆっくりと進む。
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平安文学には、牛に引かせた小車の中で密かに恋文を交わす場面が登場する。
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博物館には、江戸時代の大名が法要の際に使用した豪華な小車が展示されている。
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