朝茶
あさちゃ
名詞
標準
文例 · 用例
{1}『船頭部屋』に「ここも都の辰巳とて、喜撰は朝茶の梅干に、栄代団子の角とれて、酸いも甘いもかみわけた」という言葉があるように、「いき」すなわち粋の味は酸いのである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
それも、もう他事ではない、既に今朝の雪の朝茶の子に、肝まで抜かれて、ぐったりとしているんだ。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
怪しさも、凄さもこれほどなら朝茶の子、こいつ見物と、裾を捲って、蹲み込んで、(負けるな、ウシ、) などと面白半分、鼬殿を煽ったが、もう弱ったか、キチキチという声も出ぬ。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
が、きっぱりと目の覚めた処で、お手ずから、朝茶を下さる。
— 泉鏡花 『白花の朝顔』 青空文庫
そこらが一ト片着き片着いてしまうと、衆は火鉢の傍へ寄って、母親が汲んで出す朝茶に咽喉を潤した。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
二人で縁端に坐っていると、女中が蒲団を持って来たり、朝茶や梅干を運んだりした。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
翌日笹村が起きたとき、父親は母親と一緒に茶の間で朝茶を飲んでいた。
— 徳田秋声 『黴』 青空文庫
朝酒はうまし、朝茶もうまし、敬坊とふたりで、しめやかな朝飯をたべた、いつもかういふ調子だと……よすぎます!
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫