鹿鳴
ろくめい
名詞
標準
文例 · 用例
文化主義的音楽愛好家などは、時代のキザな流行熱で鹿鳴館時代のハイカラの如く、何の根柢もありはしない。
— 萩原朔太郎 『ラヂオ漫談』 青空文庫
明治、鹿鳴館のにおいがあった。
— 太宰治 『新郎』 青空文庫
いわゆる鹿鳴館時代と名付ける和洋混淆の文化がその時期にあって、女の容姿にも一つタイプを作った。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
いま夫人は髪や服装を現代にはしているが、顔立ちは鹿鳴館時代の美人の系統をひくものがあった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
脇床=洒脱な松皮菱の花器に、鹿鳴館時代の華奢を偲ばせる黄ばら。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
明治初期に、鹿鳴館時代という洋化時代があった。
— 岡本かの子 『娘』 青空文庫
側は西洋銀らしく大したものではなかったが、文字盤が青色で白字を浮かしてあり、鹿鳴館時代をふと思わせるような古風な面白さがあった。
— 織田作之助 『四月馬鹿』 青空文庫
憾むらくは其の叙するところ、蓋し未だ十の三四を卒るに及ばずして、筆硯空しく曲亭の浄几に遺りて、主人既に逝きて白玉楼の史となり、鹿鳴草舎の翁これを続げるも、亦功を遂げずして死せるを以て、世|其の結構の偉、輪奐の美を観るに至らずして已みたり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫