飯櫃
めしびつ異読 いいびつ
名詞
標準
round, wooden container for cooked rice
文例 · 用例
甲の浦沖を過ぐと云う頃ハッチより飯櫃膳具を取り下ろすボーイの声|八ヶましきは早や夕飯なるべし。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
それは、鼻先きで飯櫃の蓋を突き落しかけていた家無し猫だった。
— 黒島傳治 『老夫婦』 青空文庫
額の出た、頭の大きい、鼻のしゃくんだ、黄色い顔が、その長さ、大人の二倍、やがて一尺、飯櫃形の天窓にチョン髷を載せた、身の丈というほどのものはない。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
米、味噌、茶わん、箸、飯櫃のような、われわれの生命の維持に必需な材料器具でもない。
— 寺田寅彦 『読書の今昔』 青空文庫
山椒一つまみ蓋の把手に乗せて、飯櫃と一緒に窓から差し出した。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
水中の津川五郎子八杯、未醒子七杯、髯将軍と吾輩六杯、その他平均五杯ずつ、合計約五十杯、さしもに大きな飯櫃の底もカタンカタン。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
小脇に威勢よく引抱えた黒塗の飯櫃を、客の膝の前へストンと置くと、一歩すさったままで、突立って、熟と顔を瞰下すから、この時も吃驚した目を遣ると、両手を引込めた布子の袖を、上下に、ひょこひょことゆさぶりながら、「給仕をするかね、」と言ったのである。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
」 と、飯櫃に太い両手を突張って、ぴょいと尻を持立てる。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
作例 · 標準
炊き立てのご飯を「飯櫃」に移すと、杉の木のいい香りがふわりと広がった。
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「飯櫃」の中で適度に水分が調整されたお米は、冷めても甘みがあって美味しい。
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旅館の朝食で、仲居さんが「飯櫃」からご飯を丁寧によそってくれた。
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