山駕籠
やまかご
名詞
標準
mountain palanquin
文例 · 用例
それから熱海へ来て大湯の前の宿屋で四、五日滞在した後に、山駕籠を連ねて三島へ越えた。
— 寺田寅彦 『箱根熱海バス紀行』 青空文庫
あれも現代におけるステッキの概念にはあてはまらないもので、昔の交通機関としての山駕籠という機械の部分品と考えるべきものであろう。
— 寺田寅彦 『ステッキ』 青空文庫
ふと、軒に乾した煙草の葉と、蕃椒の間に、山駕籠の煤けたのが一挺|掛った藁家を見て、朽縁へ道を向うへ切って、樗の花が咲重りつつ、屋根ぐるみ引傾いた、日陰の小屋へ潜るように入った、が、今度は経肩衣を引脱いで、小脇に絞って取って返した。
— 泉鏡花 『栃の実』 青空文庫
そこで、湯本泊りならば格別、更に山の上へ登ろうとすれば、人力車か山駕籠に乗るのほかはない。
— 岡本綺堂 『温泉雑記』 青空文庫
――旅のあわれを味わおうと、硝子張りの旅館一二軒を、わざと避けて、軒に山駕籠と干菜を釣るし、土間の竈で、割木の火を焚く、侘しそうな旅籠屋を烏のように覗き込み、黒き外套で、御免と、入ると、頬冠りをした親父がその竈の下を焚いている。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
框がだだ広く、炉が大きく、煤けた天井に八間行燈の掛かったのは、山駕籠と対の註文通り。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
麓までは、三造にも初めての山駕籠であった。
— 中島敦 『斗南先生』 青空文庫
山駕籠や、芝居でしか見ない普通の駕籠などの軒先に吊るされてあるのも見えた。
— 若山牧水 『鳳來寺紀行』 青空文庫
作例 · 標準
昔、山奥の寺院へ参拝するには、山駕籠に乗って運んでもらったそうだ。
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急な山道では、山駕籠があれば比較的楽に移動できる。
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山駕籠の担ぎ手たちは、熟練した技術で険しい道を往復していた。
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