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聴席

ちょうせき
名詞
1
標準
文例 · 用例
聴席には、その両親の子供たちが、ハッキリ数へることは出来なかつたが、七八人、或は十人もゐたかもしれなかつた。
葉山嘉樹 氷雨 青空文庫
捨てた世界に帰ることも出来ず、民衆からは悪意に満ちたクソていねいの傍聴席を与えられているだけなんです。
太宰治 斜陽 青空文庫
そういう心持を懐いて、もう一度がらんとした寒い廊下と階段を上がって、そうしてようやく目的の関門を通過して傍聴席の入口を這入った。
寺田寅彦 議会の印象 青空文庫
場内の通風はあまり良好でないのか、傍聴席の空気は甚だ不純なようであった。
寺田寅彦 議会の印象 青空文庫
これはしかし、決して私を案内したN君の悪い訳でもなく、いわんや議会そのものの罪でもなくて、全くその日の天気のせいと而して通風のよくない傍聴席の不良な空気のせいである事は明らかである。
寺田寅彦 議会の印象 青空文庫
聴席は人の山を成して、被告および関係者水島友は弁護士、押丁らとともに差し控えて、判官の着席を待てり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
しかし長年の贔屓であってみれば、まず愛想を尽かす前に十分勧告をして、卑怯千万な虚偽の申し立てなどは、命に換えてもさせんつもりだ」 かく諭したりし欣弥の声音は、ただにその平生を識れる、傍聴席なる渠の母のみにあらずして、法官も聴衆もおのずからその異常なるを聞き得たりしなり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
」 傍聴席にはいろいろの心が動いて居た。
平出修 公判 青空文庫