笛声
てきせい
名詞
標準
文例 · 用例
驚倒す暗中銃丸跳るを、野田城上|笛声寒し、誰か知らん七十二の疑塚、若かず一棺湖底の安きに 最後の二句を解釈すると、昔|支那に悪王があって、死後塚の発かれんことを恐れ、七十二個の贋塚を作ったが、それでもとうとう発かれてしまった。
— 国枝史郎 『八ヶ嶽の魔神』 青空文庫
忽然湧き起こる悽愴たる笛声。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
○構外に笛声を聞きて、戯に。
— 木下尚江 『鉄窓の歌』 青空文庫
また、東海道線路の汽車が深夜汽笛を聞き、ほかの汽車の走りきたるならんと考え、衝突を恐れて停車せしに、汽車の影だも見えざりければ、その汽笛は狐の所為なりとの評判高かりしも、その実、ほかの線路を通行する汽車の笛声が、風に送られて聞こえたのであったということじゃ。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
) 新橋発車決意一朝辞帝京、学生千百送吾行、鉄車将動煙先発、万歳声埋汽笛声。
— 井上円了 『西航日録』 青空文庫
汽笛声高破暁煙、山遥水遠望無辺、平原一色青如染、不是麦田渾牧田。
— 井上円了 『西航日録』 青空文庫
)万里長途一物無、唯看春草満平蕪、車窓認得人烟密、汽笛声中入露都。
— 井上円了 『西航日録』 青空文庫
汽笛声中度雪岑、鉄車傍水入岩陰、渓頭百里那東路、不見行人只見林。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫