町風呂
まちぶろ
名詞
標準
文例 · 用例
「主人が生木を割いたといふわけだな」「へエ――」「昨夜駒吉は店を空けたんぢやあるまいな」「昨夜は風呂が立たなかつたので、町風呂へ行つたやうでございました。
— 買つた遺書 『錢形平次捕物控』 青空文庫
嘘も掛引もない話です」「誰にも逢はなかつたか」「誰にも逢ひません」 疑は全く解消したわけではありませんが、顏へ紅を薄く塗つて、町風呂へ行くと見せて女に逢ひに來るやうな男が、格子を隔てゝ、三尺も奧に居る、主人を刺し殺せる道理はありません。
— 買つた遺書 『錢形平次捕物控』 青空文庫
でも若旦那は町風呂の廣々としたのが好きなんださうで、――それに、こいつは内證ですがね、箔屋町の櫻湯にはお浪といふ凄いのが居ますよ。
— 秤座政談 『錢形平次捕物控』 青空文庫
その頃江戸中に流行り始めた町風呂の湯女には、どうかすると飛んでもない代物――美しくも凄くもあるのがゐた時代です。
— 秤座政談 『錢形平次捕物控』 青空文庫
でも若旦那は町風呂の広々としたのが好きなんだそうで、――それに、こいつは内証ですがね、箔屋町の桜湯にはお浪という凄いのがいますよ。
— 秤座政談 『銭形平次捕物控』 青空文庫
そのころ江戸中に流行り始めた町風呂の湯女には、どうかするととんでもない代物――美しくも凄くもあるのがいた時代です。
— 秤座政談 『銭形平次捕物控』 青空文庫
言うまでもなく、江戸の町風呂は早くから男女をわけて居りましたが、まだまだ脱衣場の方は僅かばかりの隔てがあるだけで、自由に覗きも覗かれもしたのです。
— 腰抜け彌八 『銭形平次捕物控』 青空文庫
その頃はまだ、鈴木春信によつて描かれた、一代の美女お仙は現はれて居りませんが、そのお仙に先驅して、いろは茶屋の名物女だつたお小夜が、玉の輿から眞つ逆樣に落ちて、無慘な毒死を遂げたといふことは、早くも土地の噂を白熱させて、井戸端も床屋も、そして町風呂の二階も、その話で持ちきりだつたのです。
— 三つの菓子 『錢形平次捕物控』 青空文庫