遺愛
いあい
名詞
標準
bequest
文例 · 用例
例へば、偶然海岸に漂着した櫛をも――それが橘姫の遺愛の櫛だなどとして――神社に祀る。
— 木下杢太郎 『海郷風物記』 青空文庫
小函に入れ、その函の蓋には良寛遺愛の鞠、裏には第十七代の孫新木吟雨とあり。
— 北原白秋 『黒檜』 青空文庫
ドケナ(如何なる)名士が来ても頭ゴナシに叱り飛ばして追い返すという話じゃったが、俺は南洲の遺愛の机の上に在る大塩平八郎の洗心洞※記を引っ掴んで懐中に入れて来た。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
この翁の遺愛の本は現在神奈川県茅ヶ崎の野中家に保存して在る筈である。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
私の庭には、たつた一本あるばかり、それもさう大して大きいのではないが、亡兄の遺愛の樹であるので、私は大事にした。
— 田山録弥 『中秋の頃』 青空文庫
遺愛品 小説家M氏は、脳溢血で懇意の友人にも挨拶しないで、突然歿くなった。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
入棺式の時刻になると、故人の懇意な友人や門下生達は、思い出の深い書斎に集って、この小説家の遺骸と一緒に、白木の棺に納めるべき遺愛品の撰択について協議を始めた。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
「それじゃ同志社あたりに来ていた宣教師の遺愛品かな。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
作例 · 標準
彼の遺愛の品である万年筆は、今も大切に引き継がれている。
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故郷の美術館には、彼の遺愛の書画が多数寄贈されている。
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庭師が丹精込めて作った庭は、まさに彼の遺愛の庭と呼ぶにふさわしい。
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祖父の遺愛のレコードを聴くと、在りし日の彼の姿が目に浮かぶ。
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標準
cherished (by the deceased)
作例 · 標準
故人の遺愛の品々が、彼の生前の面影を偲ばせる展示会で公開された。
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書斎には、彼が大切にしていた遺愛の書物がそのまま残されている。
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この庭は、祖父が丹精込めて手入れしていた遺愛の場所だ。
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彼女の遺愛のバイオリンは、今は娘が受け継ぎ、美しい音色を奏でている。
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