氷嚢
ひょうのう
名詞
標準
ice bag
文例 · 用例
本田家の当主は、家族の者と主治医とに守られて、陶製のもののように、何も考えることも感じることも出来なくなった頭を、氷枕と氷嚢との間に挟んでいた。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
そして、其處に八つ並んだ窓の一つ一つの中には寢てゐる病人の黒い頭や、氷嚢を換へたりなどしてゐる看護婦の顏がちらちらと見えた。
— 南部修太郎 『病院の窓』 青空文庫
そして、窓臺の上には氷嚢や白い布が三つ四つ干し並べてあるのに氣が附いた。
— 南部修太郎 『病院の窓』 青空文庫
とに角、掛布を速にお前の胸に覆ひながら、滑り落ちた氷嚢をお前の額に置きながら、さうしたお前を母や兄や看護婦達にまざまざしく見詰められる事が私には苦しかつた。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
」十三「氷嚢や、注射より、たゞ髮の冷いのが、きつけに成つて、幾度も、甦り、甦り、甦る度に、矢張同じ所に、ちやんと膝に手を組んで見て居ます。
— 泉鏡太郎 『淺茅生』 青空文庫
――肥った船長はベッドの中で氷嚢に冷やされながら慄えていた。
— 渡辺温 『氷れる花嫁』 青空文庫
夜更けて氷嚢を取り更えるのにも旻は眼を大きく輝かせて、若しそれが幸子以外の者である時にはひどく機嫌が悪かった。
— 渡辺温 『勝敗』 青空文庫
わたくしは、この看護婦の食事に少し気をつけてやる外、昼間、その女を寝かして置く間、母に附添って氷嚢ぐらい替えてやればよいのでした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
高熱が出た子供の頭に氷嚢を当てて、少しでも熱が下がるのを待った。
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スポーツで足を捻挫した直後、氷嚢で患部を冷やして炎症を抑える。
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夏場の屋外イベントでは、熱中症対策として氷嚢が配布された。
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