根瘤
こんりゅう
名詞
標準
文例 · 用例
足場になる樹々の根瘤が選まれてゐた。
— 牧野信一 『籔のほとり』 青空文庫
もっともいい木目を目つけたり、またよい根瘤を目つけたりすると、手製の小刀やのみなどで、簡単な器類は作るけれど、機械を備えた工場などを、持つようなことは決してない。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
こうしてやる」 すこし力を入れたかと、思うと、ふわりと宙へおよがせて冠桜の根瘤のあたりへ、エエッ、ずでーんと気味よくたたきつけた。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
四 木の根瘤を掘る。
— 空の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
――この縁の下は、みんな薪だよ」 蓆を巻いて、床下へ首を突っ込むと、日頃、開墾するうちに心がけて運んだ木の根瘤だの、竹の根だのが、山をなすほど蓄えてある。
— 空の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
宗法でござれば……」 天蓋の会釈をして、ゆったりと腰を下ろし、根瘤の煙草盆に一服つけて、のどかに紫煙をくゆらしながら、徐々と訊ねだした話はこうである。
— 上方の巻 『鳴門秘帖』 青空文庫
碑は約十坪ばかりの玉石の段に囲まれ、側には巨きな樹が根瘤を張っていた。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
巨岩に似た巨きな根瘤と朽ち折れた大幹が宙にとどまつてゐるのみで、椋の木はもう枯れてゐたが、ふところの宿り木が、あたかも椋の木の子孫のやうに茂つてゐる。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫