黄金水
おうごんすい
名詞
標準
文例 · 用例
その日は大阪にゐる友達から、名高いお城の黄金水を送つて来たからそれでお茶を煮るのだといつて、仲よしの田能村竹田やなぞを招いて気軽さうに働いてゐた。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
もう茶を立てる間も無ささうだから、あの黄金水を飲んでお別れがしたいものだな。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
ちよろづとこそむすぶべき黄金水汲みかはすれば水泡とぞ消ゆ 広樹は懶さうに頭を擡げてその拙い歌を見てゐたが、独語のやうに、「おや、水の字がさし合ひになつてゐる。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
明礬水といっていいか黄金水といっていいか」「まあ黄金水だなア」「滝も立派ですねえ。
— 国枝史郎 『甲州鎮撫隊』 青空文庫
能代の膳には、徳利が袴をはいて、児戯みたいな香味の皿と、木皿に散蓮華が添えて置いてあッて、猪口の黄金水には、桜花の弁が二枚散ッた画と、端に吉里と仮名で書いたのが、浮いているかのように見える。
— 広津柳浪 『今戸心中』 青空文庫
井戸の間には深さ二十間、水深約一丈、底に黄金水を敷きつめたという御用井戸がある。
— 年魚市の巻 『大菩薩峠』 青空文庫